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適当に音楽とエンタメを楽しんでます。

【Plastic Tree】春ツアー2016「剥製」[TDC編](千秋楽)

2016年5月8日(日) TOKYO DOME CITY HALL
Plastic Tree 春ツアー2016「剥製」
開場 17:00 / 開演 18:00

 

 

初日の川崎公演から始まり、ちょっと無理して行ってきた中間点の横浜公演。そして、千秋楽を迎えた今夜の東京公演。

いつもならどこか一箇所だけ行き、満足したと思い込んで自己完結してしまうところをこうして、静物から生物になるまで見届けよう!と思い立ってから行動に移せたのはまぎれもなく、Plastic Treeというバンドの「音楽(『剥製』)」があったからこそ。

 

こんなにも大仰に考えさせられた理由については後述しますが、その前に、これまで行ってきた過去ツアー記事を読んでる前提で感想を書くので併せてどうぞ。

nabi816.hateblo.jp

nabi816.hateblo.jp

 

実は本公演の前売券を買おうとしたら「ソールドアウト」していたため、特別に販売された立ち見席(当日券)でなんとか入れたんだけど、立ち見エリアには番号が振られてなかったから実質、ベスポジは早い者勝ち状態。

 

この会場のアリーナ席や第3バルコニーも経験したことがある身としては、今回の第2バルコニーは全体的な観やすさにおいては中々に良かった(前の座席と高さが同じだから全員スタンディングになってしまう公演だと身長によっては被って見えづらいかも)。ただ熱気を肌で感じたいならやっぱアリーナ席一択だなぁと。

 

 

 

 

 

まえがき

ステージセットは初日公演と同じ。変更点はなし。

有村さんのツノヘアーはより上に伸びて、例の傷メイクは完全に消えてた。

 

衣装は正さんだけ生で観たことのないものを着用。

 と思ったら、こちらのアパレルブランドから提供された衣装だったもよう。

 

 

ライティング(光演出)に注目

音楽雑誌『SHOXX Vol.280』に本ツアーの初日・川崎公演のレポートが掲載されており、そこで「光演出」について触れてる旨があったのでせっかくだからステージング以外にもそっち気にしながら観たら、確かにコダワリがある部分がいくつか見つかった。

 

まず、本編が始まる前にアリーナの客席を照らしてるライトは紫色

それが本編終了(剥製が完成)してからやおら照らされた光が青色になっていたのはまるで、退場SEにもなってる「●静物」になったことを表現してるみたいだった。

もし予備知識なしでこの変化に気づいた人は尊敬に値するレベル('A`)

 

上記以外にも本編の最中には、動きを感じるフレーズには赤色を多用し、逆にゆっくりとしたフレーズには青色白色をよく使っていた。その中間に紫色って感じ。

こうして観ると、雑誌が言ってたとおり、青色率が高かったかもしれない。

 

 

インソムニアブルース

私的にライブでの推し曲"インソムニアブルース"に対してこれまで抱いていた、暑い荒野をひたすら車で走ってるイメージから、目的地にようやく辿り着いた先の喫茶店で休んでるイメージに変わっていた。音の出し方も心なしか涼しげで、光の演出も青色が多くなってたせいもあるかも。

 

 

藍より青く

あと有村さんが「本日は晴天ですね」とMCで話始めたから、また"本日は晴天なり"が聴けるのかと思ったら、初日で大いにやられた"藍より青く"のほうでした。

今夜は初日とはうって変わって感傷的にならず前向きな気持ちで聴けて、自分自身の中ではなぜかではなく赤色をやや強く感じられた。

 

 

ハプニングが起きてからの盛り上がり

ステージ上にも"藍より青く"のパワーが届いたのか、最後にジャーンで締める寸前なってアキラさんが何やらワサワサし始めて演奏が一時中断。すると大声で「ストラップが取れたズラぁ!」と報告(笑)

 

まさかのハプニングでもメンバーはやたらとテンション高めで、正さんは「イェーイ!ストラップが取れるほど盛り上がってんぞ!!」と。間髪入れずに有村さんも「イェーイ!この次はズラが取れるズラ!!」(笑)と間を埋めつつ、「こういう時のために予備があるんだよ」と復活したアキラさんが徐ろにフェードアウト部分を弾いて仕切り直して締めたところで、"瞳孔"→"落花"→"スラッシングパンプキン・デスマーチ"→"マイム"の流れには滾った。

 

何事もなく進んで終わる本編が理想ではあるけども、ハプニングがあってから持ち直してより沸かせられる臨機応変さと、このセトリ構成は狙ってるのかと思ったほど。

プラは落ち着いた曲が多いし、暴れバンドではないにしても、海月さんたちの歓声という名の「」があそこまで会場をアツくさせるんだなぁと。

(2016/7/5追記:歓声が巻き起こるヴィジュアル系バンドって今減ってるから、しみじみ思う

 

 

「おやすみなさい」

本編ラストには退場時のセリフが「おしまい」→「長い夢をありがとう、おやすみなさい」へと変わり、ついに剥製へと変わる(ツアーが終わる)瞬間を迎えて一抹の寂しさはちょっとだけあった。でも悲しさはなかった。

「楽曲(=『剥製』)」として生き続けるならそれでいいのかなって。

 

 

ぶっ壊れてる人生でも面倒みてやる

冒頭でも触れてた、もっとも感銘を受けた場面。

(※すべて憶えきれてないので要約した会話文になってるのはご了承ください)

 

最初のアンコール明けに「剥製総括!」と題して今ツアーを振り返るMCがあり、ケンケンさんは「作詞・作曲した"告白"という曲をどうアレンジしようか悩んだ」と話してて、正さんは「自分のルーツを詰め込んだ作品で、演奏できることが楽しみであり幸せだった。それこそ初心に戻った気持ち」「熊本公演もいつかリベンジしたい」と前のめりな意欲を示し、有村さんは「シングルも含めれば長いことかけて4人で完成させたアルバム」「『剥製』という意味に込め、メンバーともファンとも一つの音楽で時間を共有し続けていきたい」「これからもありがとうございます」と言葉を慎重に選びながら語ってました。

 

最後にはアキラさんが「ツアー中に移動がたまに一緒になるファンと話をする機会があった」「そこで真剣に考えなきゃいけないことができた」という掴みから始まり、何やらそのファンから「(バンギャを上がりたいのに20年以上も良い音楽をやってるから)この歳まで追っかけてしまってるんです」と言われたらしく、アキラさん的には高い評価をしてくれてるのは理解していて「お互い引くに引けないロック人生を歩んでるんだな」って悟った瞬間に「(フロアを見渡しながら)他にもいるんだろ?"ぶっ壊れた人生"を歩んでるのが!(笑)」と満面の笑みで煽り、ひと呼吸おいてから「それなら俺らが面倒みてやるよ!!」と冗談っぽくサラッと言ってたその言葉が妙に重かった…。

この話を聴いて有村さんがしみじみと「バンド続けような」って言うもんだから、アキラさんも乗っかって「人の人生かかってるしな(笑)」と付け加えるから尚更(笑)

 

その考えさせられる展開から唐突に始まった"リプレイ"は沁みた。

MCでアレコレ話していても最終的には「音楽」を通して言いたいことを伝えるのがカッコいいしステキでした。

www.uta-net.com

 

 

総まとめ

大袈裟かもしれないけど、生涯を懸けて何かしらを追いかけ求め続けることって言うなれば、命という名の「時間」を削ってるわけで、生半可な覚悟じゃ中々できないこと。

そんな覚悟を持っても時には向こうはお遊びの延長線でしかなかったり、上辺だけいい顔して取り繕い、こっちの本気を踏み躙って無下にされることもある。

 

たかが趣味、されど趣味ではあっても、そこら辺を軽く見てるバンドが増えたような気がして、ここだけの話、ヴィジュアル系バンドという畑を見放す(一部除く)時期も近いかなぁと思い始めていた。

 

しかし何気なく聴いてみた『剥製』が妙に取っ掛かり、聴き込んでるうちにライブに足を運ぶきっかけとなり、いざ目の当たりにしたら、やる事はしっかりやり遂げて次へ繋げていく刹那的ではない様に本気で身を委ねたくなった。

 

ここまで来るのに幾度となく断捨離してきたから、やっと見つけられたこの安らぎの地もまた揺らいでしまうときがあるかもしれない。けれども、アキラさんがMCで話してくれた「俺らが面倒みてやる」って言葉に甘えて、この場所を"三度目の正直"ってやつで最期にしてしまってもいいかなぁ、って思えてきた次第。

もちろん、リアル生活まで面倒みてもらいたいってわけじゃなく、あくまで「バンドを追っかけてる人生」においてのこと。

 

 

 

あとがき

ダブルアンコール前に上映された、新曲「サイレントノイズ」のミュージックビデオ(フルサイズ)が楽曲・映像ともに文句なしの良い曲だった。

www.youtube.com

退廃的なのにほんの少し紅色の鮮やかさもあって、サビの和メロに絡む「詩」のような言葉選びのセンスが今曲は好きなやつかもしれない。

きちんとPlastic Treeとして伝えたいモノも感じさせるし、前作の37thシングル『落花』に続いてまたしても良作の予感がしました。

 

ご当地缶バッジと遅ればせながら、ステッカーも入手。

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これまで行って集めてきた物と並べてみた。

 

本当に人生というのは何があるかわからないから、受動的ではなく能動的に行動を起こした物事が結果として、より良い方向に今後も行けることができたら幸いです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【セットリスト】

 ■本編

SE1. ○生物

1. フラスコ

2. 曲論

3. 梟

4. ハシエンダ

5. 告白

6. ライフ・イズ・ビューティフル

7. インソムニアブルース

8. float

9. メルト

10. 藍より青く

11. 瞳孔

12. 落花

13. スラッシングパンプキン・デスマーチ

14. マイム

15. スロウ

16. 剥製

SE2. ●静物

 

■アンコール1

1. リプレイ

2. メランコリック

3. 春咲センチメンタル

 

■アンコール2

1. あバンギャル

2. Ghost